筆者はクリエイティブ・ライティングのスキルを高めるために、LinkedIn Learningのコースを受講しています。このコースは、短いビデオレッスンと、学んだことを実践するためのエクササイズで構成されています。このコースは、自分で学習でき、便利で、とても楽しいものです。
このコースをとても楽しんでいて、ある考えが浮かびました。なぜ、すべての学習体験がこのようなものではないのだろうか?家でスウェットパンツとスターウォーズTシャツを着て、自分のペースで素晴らしいライターになる方法を学ぶことができるのに、なぜ退屈な講師のいる教室に足を運ばなければならないのだろうか?この学習の仕方こそ、正しい学習なのに。
しかし、歯医者に行った時、自分の考えを改めさせられました。彼女は私の歯を治療しながら、新しいレーザー技術とテクニックの認定を受けるために受講しているコースについて教えてくれました。このコースに合格するために、彼女は数時間のeラーニングを修了し、ハンズオンに参加していました。さらに筆記試験に合格し、インストラクターに彼女が機器を使用する際の技術を観察してもらい、認定を受けなければなりませんでした。彼女が私の口の中をライトセーバーのようなレーザーで治療し始める前に、たくさんのトレーニングと練習を積んでいることが分かって、患者として、とても安心しました。
しかし、もし彼女が、この新しいレーザー技術の使い方を、ビデオを数本見るだけで学びおわっていたとしたら、どうでしょう?練習もしなければ、専門家からのフィードバックもない。ただいきなりレーザーで......私の口の中に......。
そんなの、絶対にいやですよね!
ブレンデッドラーニングの考慮点
クリエイティブ・ライティングを学ぶために、シンプルで自己管理的なアプローチを用いることの素晴らしさは明らかです。それは、自分が学びたいときに学びたい場所でトピックに取り組む力を与えてくれます。誰も私を見張ったり、私の仕事をチェックしたりはしません。クリエイティブ・ライティングの課題を失敗しても、その影響はかなり低いので、このテーマでは自己管理型のアプローチが有効です。
しかし例えば、人の歯にレーザーを当てる方法など、リスクの高い技術を学ぼうとした場合、講師や仲間からの指導やフィードバックがなく、完全に自己管理型のアプローチだけだった場合、おそらく予備知識が十分にあったとしても、フラストレーションや威圧感、サポートが得られないと感じてしまったことでしょう。
そこで、歯科医のようなブレンデッドラーニングの戦略が非常に理にかなっているのです。eラーニングのような自主的な学習活動を行うことで、彼女は自分のペースで学習する力を得ました。また、ハンズオンクリニックでは、練習をし、実際のパフォーマンスについてフィードバックを受ける機会があり、サポートされていると実感できます。このように、エンパワーメントとサポートを組み合わせることで、ブレンデッドラーニングは、学習とパフォーマンスの成果を促進するための戦略として有効なのです。
では、ブレンデッドラーニングが正しい方法かどうか、どのように判断すればよいのでしょうか。以下は、検討すべきいくつかの点です。
重要なパフォーマンスのギャップに対処しようとしているのか? 例えば、あなたの工場が、フォークリフトの予防可能だった事故で従業員が負傷し、安全違反を科されたとしましょう。ハイリスクで注目度の高い安全上の問題があるだけでなく、早急に対処すべき重大なパフォーマンスのギャップがあるのです。 この課題に対しては、ビデオやeラーニングによる意識の向上、実践的な練習と的確なフィードバックによるスキルの向上、継続的なコーチングや再教育、その他の定期的な介入による安全への継続的な注意をブレンドしたアプローチを取ることができます。このような強固な対応は、学習者に力を与え、支援し、規制に厳しい新たな業務を示すことができます。
学習者を複数分野で育成し、時間をかけてスキルを向上させようとしているのか? 今日の競争の激しい雇用環境において、将来のリーダーを惹きつけ、育成することは、多くの企業組織にとって高い優先事項です。しかし、熟練した有能なリーダーになるためのちょっとした行動は、すべて育成に時間がかかります。 学習者が新しい、より複雑で厳しい役割に成長するのをサポートしようとするとき、ブレンデッドラーニング戦略は自然な流れです。ブレンデッドラーニングでは、個々のトレーニングイベントを超えて、学習者が実践し、失敗から学ぶための十分な時間と空間を提供する、補完的なトレーニングオプションを幅広く検討することが重要です。未来のリーダーのためのブレンデッドラーニング戦略は、重要なスキルを身につけるためにデザインされたオンラインやインストラクター主導のコースなどのより構造的な介入とともに、現在のリーダーとのメンタリングやジョブシャドウイングを慎重に組み合わせて作ることができるかもしれません。
すでにトレーニングしているテーマなのか? 新しいトレーニングプロジェクトが、旧来のトレーニングの必要性から生まれることもありますが、それはそもそも十分に理解されていなかったり、適切に対処されていなかったりする場合です。例えば、営業チームに販売スキルに関する充実したeラーニングカリキュラムを提供したけれども、後にKPI(重要業績評価指標)を分析したところ、受講者に実際の販売力の向上があまり見られなかったことが判明したとします。このような情報は、eラーニングのようなブレンデッドアプローチを教室での事前学習として使用し、さらにマネージャーによるスポット的なコーチングを頻繁に取り入れることが、このパフォーマンスのギャップを埋め、売り上げを伸ばすためのより良い方法かもしれないことを示す手がかりとなります。
まとめ
ここまで来ると、常にブレンデッドラーニング戦略を用いるべきだと思われるかもしれません。しかしトレーニングを再考する前に、特定のモダリティやテクノロジーではなく、学習成果から始めることが、インストラクショナルデザインとして有効であることを心に留めておいてください。言い換えれば、プロジェクトのニーズ、組織の目標、受講者のニーズを完全に理解することに集中し、どのような戦略が望ましい結果をもたらすかを見極めることです。
しっかりとしたニーズ分析は、効果的な戦略を特定するための出発点です。効果的なニーズ分析を行うためのヒントについては、こちらのブログ記事をご覧ください。
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