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執筆者の写真DISCE

効果的なアップスキリングは個人に焦点を当てる

更新日:2023年11月22日


すべての経営層は、従業員のスキルがビジネスを成功または失敗させることを知っています。重要なスキルの利用可能性は、PwCの年次のGlobal CEO調査における長年の、そして最大の課題です。それでも、ほとんどの経営層は、大規模にスキルを構築する方法を理解していません。今年は、回答したCEOのたった18%だけが、アップスキリングの取り組みにおいて「大幅な進歩」を報告しました。


アップスキリングのメリットは計り知れません。PwCは、スキル構築プログラムの成功が、組織文化の強化、生産性の向上、イノベーションの加速につながることを発見しました。高度なアップスキリングの取り組みにより、タレント人材を引き付けて維持することも容易になります。


スキル戦略を無視することの危険性も注目すべきです。スキルギャップに苦しんでいるCEOは、市場機会の逸失、人材コストの上昇、成長の阻害、イノベーションの欠如を心配しています。CEOはまた、品質とカスタマーエクスペリエンスが損なわれてしまうことを予想しています。


Mastercard社は、アップスキリングがどのように報われるのかを証明しています。不況をきっかけにフィンテック新興企業に直面することになったCEOのAjay Banga氏は、Mastercardを決済会社からテクノロジー会社になると決意しました。MastercardのL&Dチームは、特に重要なOperations & Technology部門向けに、デジタルサービスに革命を起こすことで対応しました。2016年から2019年にかけて、従業員によるデジタルラーニングの採用は96%にまで着実に増加し、従業員1人あたりのラーニングプラットフォームの平均ログイン数は3倍になりました。


同じ期間、モバイル決済やサイバーセキュリティなどの重要な分野で突破口を開いたため、Mastercard社の株価も3倍になりました。株価の急騰は偶然だったのでしょうか?学習部門の責任者はそうは思っていません。『このことは、新しい決済テクノロジーを探求するための適切なスキルとタレント人材を備えたMastercardを端的に表しています』とGlobal Talent Developmentの責任者であるSteve Boucher氏は言いました。



パラダイムシフトする時


アップスキリングのメリットが明らかなのに、ほとんどの企業が進歩していないのはなぜでしょうか?問題はパラダイムです。あまりにも長い間、アップスキリングは個人ではなく会社に焦点を合わせてきました。


働き方の古いモデルは、通常、会社を中心としていました。「コマンド&コントロール」という軍隊的な管理スタイルに依存し、従業員を「万能」と思われていたトレーニングプログラムに強制して参加させ、従業員がいつ、どのように、何を学んだのかを把握したいと考えていました。そして主に従業員の出席状況に基づいて予測可能な投資収益率(ROI)の計算に結び付けようとしました。何十年にもわたる研究により、このアプローチがいかに効果的でなかったかが示されています。


最近、デロイトのCenter for the Edgeのような一流のアナリストは、個人を中心に据えた仕事の新しいモデルを求めています。AIとマシンラーニングが逆に人間独自の能力をより価値のあるものにするにつれて、企業はもはや従業員を交換可能な部品のように扱うことができなくなります。従業員は多様性、流動性、自律性により発展するのです。


個人への焦点こそがアップスキリングの取り組みを変化させます。個人のスキルギャップを認識しながら、従業員は自分自身で成長させることができます。企業側は、従業員のスキルに関するリアルタイムのデータとインサイトを得ることができ、従業員が新しいスキルにマッチするプロジェクトやポジションを簡単に見つけられるようにすることで、社内で学び成長する従業員に報いることができます。このパラダイムでは、従業員は自分の学習とキャリアのために開発しているスキルとの関連を簡単に確認でき、より積極的で、目的がある、影響力のある労働力を生み出します。



個人のエクスペリエンスと企業の価値をマッチさせる


企業組織がアップスキリングの取り組みを正しく行うと、このアプローチは個人のエクスペリエンスと企業の価値をマッチさせます。


個人のアップスキリングの経験は、各従業員の願望からスタートします。従業員が何を望んでいるのかが明確になったら、そこに到達するために必要なスキルについての会話を始めることができます。Degreedのようなパーソナライズされたラーニングプラットフォームでは、ユーザーが生成したデータを活用して、コンテンツを簡単に配信し、スキルギャップを埋めることができます。そうすれば、個人はストレッチプロジェクトで新しいスキルを実践し、従業員としてよりバランスの取れたものになり、社内でまったく新しい役割を担うことさえできます。


個人に焦点を当てることは、企業にとっても価値を生み出します。従業員のキャリア目標を確認することは、信頼関係を確立するのにも役立ち、従業員の長所と短所についてオープンな会話をすることができます。


従業員がDegreedのようなデジタルプラットフォームや企業の戦略的な学習プログラムなどで学習する時、リーダーはデータダッシュボードを介して進捗状況をトラッキングし、判断を支援する洞察を使用することができます。最終結果は双方にメリットがあります。インターナルモビリティは忠実な従業員に報酬を与え、多くの場合、外部から人材を採用するよりもはるかに効率的です。



企業組織で行う5つの変化


さて、詳細を見てみましょう。個人に焦点を当てたアップスキリング戦略をサポートする具体的なシフトは何でしょうか?開始するには、次の重要な領域で5つの対応を試してください。



1. 採用:外部からのタレント人材から内部のタレント人材へ


外部からの採用には費用とリスクが伴います。しかし、インターナルモビリティはリテンションを改善し、学習プロセスを加速することができます。デロイトは人材獲得の優秀な部門の76%が社内での採用を検討しており、逆に業績の低い部門はわずか17%しか社内からの採用を検討していないことを発見しました。


2. キャパシティ:静的コンピテンシーから動的スキルへ


多くの人は、コンピテンシーとスキルの違いが分かりません。コンピテンシーには通常、態度や行動が含まれます。一方、スキルは移転可能な専門知識を反映しています。コンピテンシーモデルは、人々を1つの役割に保つように設計されていますが、スキル戦略に移行することで個人や組織の柔軟性を大幅に高めることができます。


3. パフォーマンスマネジメント:トップダウン評価から従業員の経験フィードバックへ


マネージャーは、従業員がスキルを身に付け、キャリアを向上させるためのカギとなります。これはすべてキャリアに関する会話から始まります。さらに、従業員が自分に何が期待されているかを知り、仕事で毎日自分の強みを活かすことができ、自分の素晴らしい仕事が認められて報われる時、真の勝利につながります。最後に、マネージャーは従業員がプロジェクトを見つけて課題を克服できるように支援し、従業員が学んだスキルを実際に試すことができるようにする必要があります。これは、社内のまったく新しい役割につながる可能性さえあります。従業員のアップスキリングにおけるマネージャーの役​​割は、「キャリアコーチ」であり、従業員が会社で成長し繁栄するのを助けることに焦点を当てることです。それでも、多くのマネージャーはチームの発展に適応できていません。これを補うために、従業員の経験についてフィードバック、サポートするようにお勧めします。従業員は明確な期待を持っていますか?従業員は自分たちの強みを生かし認めてもらっていますか?従業員は成長する機会を見つけることができていますか?


4. L&D:One Size Fits Allトレーニングから継続的なスキル戦略へ


何世代にもわたって、企業は目的別に大規模なグループをトレーニングしました。チームが集まって、マネジメント手法や最新ソフトウェアを学びました。しかし、このアプローチはデジタルディスラプションに追いつくことはできませんでした。現在、Unileverのようなトップ企業は、デジタルツールを使ってライフロングラーニングエコシステムを形成しています。従業員は常に、独自の旅に必要な新たなスキルを探求し、能力開発しています。


5. キャリア開発:幹部候補生プログラムから、すべての人のためのスキルの構築へ


高価な集合研修の時代には、多くの企業はキャリア開発を「有望な」従業員の特典として扱っていました。この排他的なアプローチには予測可能な欠点があり、参加者はさらに多くの資格を持つことができ、招待されなかった従業員はますます遠ざけました。オンラインプラットフォームが大規模なアップスキリングのコストを削減するにつれて、より包括的なものを手に入れる時代が来ました。モデルをお探しですか?ある大手銀行は、従業員が自分の可能性を証明できるようにする「funnel」アプローチを開拓しました。



次のステップに進む時間


始める準備ができたら、最新のガイド「従業員をアップスキリングするための7つのステップ」を確認してください。このガイドでは、Degreedでスキルを構築するための私たち自身の取り組みの例とともに、アップスキリングのための明確なフレームワークを提供します。


スキルは未来へのカギです。唯一の問題は、企業がアップスキリングを正しく行えるかということです。 今こそ、企業組織を素晴らしいものにする個人を高める戦略をとる時です。

 

By Kelly Palmer, Chief Learning Officer

December 15, 2020

 

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