3月19日(火)に、LinkedIn様、ユームテクノロジージャパン、ディーシェの3社で、セミナーを開催しました。
3月という忙しい時期にも関わらず、40名ほどのお客様にご参加いただきました。
株式会社IPイノベーションズ 代表取締役であり、ATDインターナショナルメンバ―ネットワークジャパンの理事である浦山昌志氏から総括的な話があり、その後、LinkedIn、UMU、Degreedというラーニングテクノロジーの分野で先端をいく3つのソリューションから、それぞれの視点でこれからの企業人材育成の形を紹介しました。
今回、そのサマリーをご紹介いたします。また、参加者としての視点で、他のセミナーもまとめました。ご参考にしてください。なお、詳細については各社にお問合せください。
■「DXを推進するためのリスキリング」:栗原 良太
デジタルトランスフォーメーションには、アップスキルとリスキルが必要となります。このことは、経産省の発表資料や、IBM CEO レポート2018、ATD リサーチなどでもメッセージとして出ています。特に先進企業は、社員のスキル開発に取り組んでいます。
ATD リサーチでは、アップスキル、リスキルを次のように定義しています。
「アップスキル」:現在の業務、ビジネスに対して、既存のスキルを深堀することと、他分野の既存スキルを身に着けること。
「リスキル」:新しい業務、ビジネスに対して、他分野の既存スキルを身に着けることと、新しいスキルを身に着けること。
ここでいう既存スキルとは、すでに世の中に認知されていて、育成対象になっているスキルを指します。新しいスキルは、Emergingスキルと言えます。
Emergingスキルとは、新興のスキルで、まだ定義や適用範囲があいまいであったり、教育がそろっていない、教育が準備されるころには変化していたりするスキルを指します。また、今では認識されていないスキルも含まれます。
企業としては、スキルの現状を把握できているでしょうか。従来のやり方では、社員が今どんなスキル必要とし学んでいるかはわかりません。それは、今までのアプローチが、現在の世界のために設計されたものではないからなのではないでしょうか。
Degreed社が2017年にとったアンケートでは、会社が必要と考えていたスキルが、実際はそれほど学習されておらず、別のスキルの学習が多く行われていることがわかりました。
これは、会社が用意したコースの受講履歴だけではわからないことです。
アップスキル、リスキルを進めるヒントとして、対象と学習の形を考えてみましょう。初心者なら、プラログラム化されたコースが必要ですし、ベテランならインフォーマルやソーシャルでの学びを優先するでしょう。既存スキルは多様な選択肢がありますが、Emergencyスキルは、選択肢が限られます。
Degreedは社内外の学習リソースをつなぎ、パーソナライズした学習リソースをキュレーションするこれからの学習プラットフォームです。インフォーマルな学びも記録し、社員の学習の今を見える化します。
■「学びのデジタルトランスフォーメーション」:浦山 昌志様
今、人材育成の主流は、進化してきています。トレーニングから、継続学習、そして、仕事の流れの中で学ぶという形に変化しようとしています。
会社がトレーニングを準備し提供してから学んで仕事に取り組むのでは遅いのです。社員が自分に何が必要か知り、自ら求めて学び、さらにその内容を共有して社員同士が学びあうという形がパフォーマンスに直結し、効果に現れるのです。
その実現のためには、毎日学びを支援する仕組みが必要です。ATDのレポートにも、ジャストインタイムの学びには、テクノロジーの支援が最も重要と出ています。そして、テクノロジーに期待することの上位には、「学習行動を記録する」「効果的に学習素材」「社内と社外のコンテンツを組み合わせる」「個人別の学習計画」といったことが挙げられています。
もはや学習の場は単一の環境ではなくなっています。ラーニングエコシステムを構築していく必要があるのです。ラーニングエコシステムの概念としては、学習者を中心にラーニングコンテンツ、ソーシャルサポート、学習環境、ポリシーやカルチャーの順に囲んでいるものがあります。
似たような概念で、コンテンツエコシステムというものがあります。すべてを自分で作るのではなく、すでにある優良コンテンツは利用していく。キュレーションをしていく考え方です。そして、学習者自身が作成(User Generated Contents:UGC)して共有するという考え方もポイントとなります。
AIの活用には段階があります。いきなり導入しても効果はでません。まずはデータを蓄積していくことが重要です。
ミレニアル世代の行動様式にあるように、これから学習は変化していきます。また、テクノロジーもどんどん変化していきます。テクノロジーを使うかどうかの問題ではなく、いつ使い始めるのかが重要になっています。もはや、使い始めていくべき時代になっています。
■「LinkedInが実現する革新的な教育ソリューション: LinkedIn Learning」:高橋 史子様
人事、人材開発部門に関わる環境の変化は大きいです。ダイバーシティ、グローバル人材育成、働き方改革、女性活躍、エンゲージメント、人事制度改革、キャリア開発といったキーワードをお客様からお聞きします。
従来の教育制度で、今起きている次のような課題を解決できますか。 若手の離職、外国籍社員の活用、社員のエンゲージメント向上、会社の風土改革。 新しい学びの形では、全世界で働く社員に・継続的に・いつでもどこでも・自ら学ぶ環境を提供することが必要となってきます。
皆様からは、忙しすぎて対応できないという声が聞こえてきそうですが、そこでご紹介したいのが、LinkedInラーニングです。
革新的なソリューションの特徴は次の3つです。 - グローバルで14000コース。日本語は700以上。7言語対応 - PC、モバイル対応。LMSとの接続も可能。 - プロフィールに基づき、AIがコースをリコメンド。
コンテンツは、リーダーシップ系、基本スキル系、テクノロジー、基本ビジネススキルなど、様々な分野をカバーしています。また、どんどん、新分野のコースを開発しています。
ビジネスのDXの流れとともに人材開発も変革が必要となってきています。今まで対象としていなかった方々に新しい形で学びの機会を提供することが重要です。LinkedIn ラーニングは、新しい時代にあった学びの環境を簡単に導入できます。
■ 「マイクロラーニング ✕ AI が企業パフォーマンスを変える !!」:松田 しゅう平様
UMUの今年のコンセプトは、パフォーマンスをあげる学びです。
フォーマルラーニングのデジタル化について話をします。70:20:10モデルの10の部分に着目しています。この部分に企業が一番投資をしています。ここで成果を上げることが一番の費用対効果になります。
今までは、認知レベルで効果測定することが多かったです。これからは、業務適応で想定すべきです。しかし、この記憶と業務適用の間にはとてつもない狭間があります。
「学習の科学」に沿った効果的なトレーニングの流れは下記です。 コンテンツ学習、プラクティス(練習)、フィードバック&コーチング、定着の証明。
ここのプラクティスとフィードバックを繰り返すことが本当の定着に必要な部分になります。しかし、そのことがわかっていても、今までは実行することができませんでした。なぜなら、研修が終わって業務に戻ると、練習する時間がなかなかとれません。さらに、フィードバックするには講師が見てあげなくてはならないため、物理的にも難しい状況にあります。
昨今は、テクノロジーの進化により、それが実現できるようになったのです。
AIコーチ機能により、受講生は随時練習し、フィードバックを受けることができるようになります。講師は、最終段階のチェックだけ、リモートで確認すればよく、全国に受講生が散らばっていても対応できるようになります。
リアルタイムフィードバックを実現するUMUのAIコーチを紹介します。AIが表情、声の大きさ、キーワードなどを判断しレポートしてくれます。さらに、その動画を共有することで、講師や、受講生からもフィードバックを得ることができます。
以上となります。
ご関心があるテーマがございましたら、ぜひ、各社にお問合せください。
また、近々、第2弾のセミナーも計画しています。ご期待ください。
各社の資料及び問い合わせ先:
Comments